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撮影/須藤阿淳司 |
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過去を乗り越え、前向きに生きようとする
女性の気持ちを想像しながら歌っています
「歌詞にある、泣いて、うらんで、悔やんでという言葉だけを見ると、せつなくて、とても悲しい失恋の歌のような感じがします。でも私としては、つらい過去もあったけれど、それを乗り越えて、明るく、前向きに生きていこうとする女性の気持ちを想像しながら歌っているんです」。
2月18日に発売された「七色なみだ」は、演歌歌手・林あさ美11枚目のシングル。愛した男性との別れの後、複雑に揺れる女心を描いたこの歌について、26歳の彼女はこう付け加えます。「今までもこういう雰囲気の歌を作っていただくことはありましたが、大人っぽいイメージで歌わなくちゃ、と気負ってしまうことが多かったんです。今の年齢になってようやく、主人公の気持ちに自然に共感して歌えるようになりました」。
1977年、青森県の太平洋沿岸にある港町、六ヶ所村生まれ。祖母は、威勢の良い漁師たちでにぎわう飲食店を営んでいました。幼い頃から”おばあちゃん子“だった彼女は、祖母の店に居座り、漁師に交じってカラオケではやり歌を歌っていたそうです。
「青森に演歌の上手な女の子がいる」といううわさを聞きつけ、東京から現在の所属事務所の社長が尋ねて来たのは中学3年生の時のこと。「その頃はまだ子供で、何もわからなかったんですが、両親や祖母が、2度とないチャンスだから頑張ってきなさいって背中を押してくれたんです」。
しかし中学を卒業して上京するも、目の前にあると思っていたデビューの機会はなかなか訪れません。「このまま青森には帰れない」。下積み生活の中で芽生えた歌手としての自覚、そして負けず嫌いの根性が実を結び、18歳の時「つんつん津軽」でデビューを果たしました。キャッチフレーズは”演歌アイドル“。着物ではなく、同世代のポップス歌手らと同様に洋服でステージに立ち、また演歌を歌うだけでなく、雑誌のグラビアを飾ったり、テレビやラジオ番組のアシスタントを務めることもあります。
さらに2001年には五木寛之原作・脚本「旅の終りに」のヒロインASAMI(あさみ)役で初舞台を踏み、2002年からはNHK「コメディーお江戸でござる」にレギュラー出演するなど、役者としても人気を集めています。そんな異色の演歌アイドルとして注目されることに対しては、「うれしい反面、驚きもあります。でも演歌を若い人たちの間にも浸透させ、長く歌い継がれていくものにするためには、まず私たちの世代の演歌歌手が頑張っていかなきゃと思うんです」。
元気いっぱいで、キラキラと輝くような笑顔の奥には、大人の女性としての魅力としんの強さが宿っていました。 |