:::2007.03.07号より:::

石狩市編

●人口/6万1431人
●世帯/2万5234世帯
●面積/721.86平方キロメートル
●市の花/ハマナス
●市の木/カシワ
※データは2007年1月31日現在のもの

サケやニシン漁で繁栄を極めた町が新たな産業を切り開く
合併後も、さらに魅力的な町へと進化する石狩市

 石狩湾を含む日本海沿いに広がる石狩市は、漁業を中心に栄えた町です。1970年代には、石狩湾新港の開発に伴い、物流など新たな産業が急成長。そして2005年、厚田・浜益と合併し、さらに魅力的な町へと変化を遂げている、石狩市を紹介しましょう。

石狩川の恵みを受けて発展
サケの町から新港の町へ


1階に直売店を備える「サーモンファクトリー」
 札幌市の北側に位置する石狩市。「いしかり」という名前は、アイヌ語で「曲がりくねって流れる川」あるいは「神がつくった美しい川」を意味する「イシカラベツ」に由来するそう。
 その歴史は17世紀初頭、松前藩が石狩場所(交易の区域)を設けたことに始まります。当時、石狩はサケの交易でにぎわい、石狩から産出されるサケにより町は繁栄。石狩の名が全国に知られるようになったといわれています。1871年には石狩町が誕生。その後も石川県や山口県などから移住者が移り住み、酪農や農業にも力を注ぎました。
 1970年代、石狩湾新港の建設が始まり、背後地の工業流通団地には、現在、物流関連業など約600社が操業。石狩湾新港地域の開発とともに、市は新たな発展を遂げました。96年に市制が施行。2005年には、厚田村、浜益村と合併し、石狩市に新たな魅力が加わりました。
 そんな石狩市では、5年前から「市民の声を活(い)かす条例」を設け、住民の声をこれからの町づくりに生かそうとしています。
 新しい取り組みにチャレンジする石狩市ですが、かつて漁業で栄えた名残は今も健在です。その象徴が、佐藤水産の「サーモンファクトリー」(営業時間10〜17時、4月16日以降は10〜19時、無休)。ここは、サケを中心にした水産加工品を製造・販売する工場直営店です。また、いしかり湾漁協「朝市」やあつた港朝市、浜益ふるさと朝市なども4月から営業を再開。
 春になったら、朝市をはじめ、ミズバショウの群生が見られる石狩川河畔などに出掛けてみるのも楽しそうですね。


高台に建つ「恋人の聖地」。漁業の町に新たな観光名所が誕生


「恋人の聖地」で、大切な人と素敵なひとときを
 ハタハタやサケ、シャコの漁場としても知られる石狩市の厚田区に2006年7月、新しい観光名所が生まれました。
 そのスポットが、厚田公園展望台にある「恋人の聖地」。ブライダルデザイナー桂由美さんが中心となって全国展開している「恋人の聖地」プロジェクトの名所として、北海道で初めて同展望台が選ばれ、ここ厚田に「恋人の聖地」が誕生したのです。日本海に沈む夕日が美しく見える展望台に、「誓いの鐘」と呼ばれるベルやハートのモニュメントなどを設置。恋人たちが愛を誓い、プロポーズする場所として、すでに人気を集めています。
 「恋人の聖地」へは石狩市中心部から車で約40分。留萌方面へ抜ける絶景のドライブコース・オロロンラインからのアクセスも便利です。ドライブ途中の休憩スポットとして立ち寄れる点も、名所として知られる理由かもしれませんね。4月中旬ごろまでは雪深く、防寒具や冬靴などの準備が必要ですが、春の訪れとともに気軽に足を運べるようになるそうです。

観光と健康づくりを合わせた、新発想の町づくりに挑戦


体の芯(しん)からぽかぽかに。「浜益温泉」の浴場

 石狩市の北端に位置する浜益区。「ハママス」という名前はアイヌ語でニシンの多いところを意味する「マシュキニ」に由来しているそうです。その名が表す通り、かつてはニシン漁が盛んでしたが、現在はサケ定置網やホタテの養殖が中心。一方、農業では、稲作、野菜や果樹、花き栽培に力を入れています。
 特に果樹園では、サクランボ狩りが人気。さらに、近ごろでは広大な森林を観光資源として生かそうと、林道でのウオーキングやマラソンなどのイベントを浜益支所が中心となって開催。市外からも多くの人を呼び込み、観光と健康づくりをテーマとした取り組みが盛んです。
 ところで、浜益を代表するスポットとして忘れてはならないのが「浜益温泉」(石狩市浜益区実田254ノ4)。海水浴シーズンを中心に、毎年10万人ほどが利用する人気ぶりです。営業時間は4〜10月が10〜21時、11〜3月が10〜20時。毎月一日定休。日帰り入浴大人500円、小学生250円。
 それぞれの地域が、魅力ある町づくりに取り組む石狩市。町の新しい可能性を感じさせてくれました。

【取材協力】
石狩市役所(石狩市花川北6ー1 0133・72・3111代表)、
石狩市厚田支所(石狩市厚田区厚田18ー1 0133・78・2012)、
石狩市浜益支所(石狩市浜益区浜益2ー3 0133・79・2029)、
サーモンファクトリー(石狩市新港東1 0133・62・5511)

おすすめSHOP

手作りの洋食で愛され続けるレストラン


とろけるようにやわらかい「三元豚のステーキ」(手前)

レストラン ぱんどら
 石狩市に店を開いて21年。ハンバーグやグラタンをはじめ、ソースから丁寧に手作りしたメニューが豊富。「三元豚のステーキ」(1500円)など、ほかでは味わえない逸品も。洋食店では珍しく、自家製キムチも大人気。数種類のハーブを調合した、上品な辛味が魅力です。キムチは500N550円で持ち帰りも可能。営業時間は11〜15時・17〜21時、隔週木曜定休。
■石狩市花川南4ー2ー270 0133・74・3916


変わらぬ味の手焼き煎餅(せんべい)


シャコの最中には粒あんが入っています

宮崎一商店
 鋳物(いもの)の型10本を器用に操って焼き上げる手焼き田舎煎餅(5枚100円)に根強いファンが多い菓子店。三代目の宮崎一さんが熟練の技で焼く煎餅は、小麦粉と砂糖に重曹を加えただけの素朴な味わい。厚田名産のハタハタとシャコをかたどった最中(もなか)も好評(各100円)。営業時間は6〜17時、無休。
■石狩市厚田区厚田55 0133・78・2418


全国の蔵元から届く銘酒がズラリ


日本酒や焼酎が豊富にそろう店内

鎌田本店
 店主の鎌田康照さん自ら全国の蔵元に足を運び、直接取り寄せた貴重な酒類が豊富に並びます。最近人気の焼酎や梅酒・柚子(ゆず)酒などの品ぞろえにも力を入れているのだとか。ジャズが流れる店内はおしゃれな雰囲気。石狩で生まれたピンクの発泡酒「カナストーリー」も販売。営業時間は9〜21時、第1・3日曜定休。
■石狩市花川南1ー5ー67 0133・73・0416

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