:::2006.02.15号より:::
ライフスタイルや世代に合わせた注目点を紹介します
モデルルームやショールームで、自分に合ったプランを見つけよう
 「そろそろマイホームを」または「住み替えを検討している」という人に役立つのがモデルルームやショールーム。今回はマンションのモデルルームと、台所機器を扱うショールームを、インテリアコーディネーターの藤井祐子さんが訪ねました。シニア世代や子育て世代など、それぞれのライフスタイルにお勧めの注目点を紹介します。
シニア世代の住み替えは利便性を考えて


インテリアコーディネーターの藤井祐子さん。生活する人の視点に立ったアドバイスには定評があります

リビング横の書斎風スペース。「ここは柔軟な発想で、自由に使える間取りです」と住友不動産の藤本さん(右)
 住み替えを考える人にとって、住宅選びのポイントは世代によって異なるもの。たとえば子育て世代なら周辺の環境、子どもが独立し夫婦2人に戻ったシニア世代なら防犯や健康面など、安心して暮らせるサポート体制がポイントになってきます。
 住友不動産札幌支店の藤本裕行さんは「シニア世代が住み替える場合、雪かきが不要で、立地の不便さを解消したいというケースが目立ちますね。子ども1人に夫婦2人といった若い世代は、ローンの組みやすさなど、価格面を考えて購入されるお客さまが多いようです。現在、住宅取得ローンは控除が受けられ、低金利の時代。このことも、賃貸物件からマンション購入を考えるきっかけの一つになっています」。

常に子どもを見守れる対面式キッチン


リビングが見渡せるキッチン。家族のコミュニケーションが、より深まります
 訪れた「シティハウスギャラリー」(札幌市北区北14西4)は、地下鉄南北線北34条駅近くに現在建設中の「シティハウス北31条」(住友不動産)のモデルルーム。広々とした3LDKタイプです。室内は床面に段差がない「フルフラット設計」。廊下やドアも、室内用車いすが通れる設計になっています。
 藤井さんが着目したのは、リビング横の書斎風スペース。広くて開放感いっぱいのリビングは、2部屋をワンフロアにし、その一部をフリースペースにして展示していました。このスペースを「ゆとりある暮らしのために、シニア世代には、これこそが必要では」と藤井さん。「若いころにできなかった趣味や夢を、夫婦一緒に実現するような場所があってもいいですね」。
 リビング全体が見渡せるキッチンは対面式で、吊り戸棚がなくすっきりとした印象。藤井さんは「生活や家事が楽しくなるデザインも機能の一つ。子育て世代は常に子どもを見守れるように、キッチンは対面式がお勧めです」と教えてくれました。
 家を住み替える際の悩みは荷物の数。シニア世代は当然物も多いはずですが…。「床下収納などは、出し入れする際、腰に負担がかかるのでシニアには向きません。また、キッチンにバルコニーがあると便利。今まで物置にあった漬け物の樽などを置けるでしょう」(藤井さん)。
 子育て世代は、家には大量の洗濯物を干せるゆとりがほしいもの。洗濯物を干すスペースがあるかのチェックを。藤井さんは「モデルルームでは、目や耳など五感をフルに使って確認しましょう」とアドバイスしてくれました。

シニアは安全面を重視し、自分に合った調理機器を


進化したガス機器を説明するサガティックの近藤さん(右)

最新式は、ボタンひとつで火加減も時間も自動調節
 続いて、キッチン周りや住宅の暖房などを展示する「北ガスショールームSAGATIK(サガティック)」で、ガス機器が組み込まれたシステムキッチンを見学。「シニア世代には火は危ないのでは」との声も聞かれますが、「慣れない機器を無理に使うよりも、今までの調理の慣れた感覚が大切。微妙な“火加減”など、生活の習慣はできればそのまま生かしてほしいですね」と藤井さん。
 サガティックの近藤志穂さんが「最近のガス機器はかなり高性能になり、安全装置も充実しています」と、煮こぼれに対応する立ち消え安全装置や、鍋を焦がすことがない消火機能、鍋をかけないと火がつかない、火を付けたまま鍋を下ろすと自動消火するなど、シニア世代も安心できる機能を説明してくれました。
 藤井さんは「シニアの方には内炎式バーナーが絶対お勧め」。炎が内側に向かって立ち上がり、鍋底から火がはみ出しづらいため危険が少なく、熱効率も良くなります。「お客さまからはやっぱり“火”を使って調理するのが一番おいしい、という声を寄せていただいています」と近藤さん。藤井さんは「シニア世代のキッチンは安全が大切です。ガス、IHの特性を理解して、自分に合ったものを選んでください」とアドバイス。
 「若い世代は機能性を重視しては?」と藤井さんが話すように、ボタンひとつで“調理時間”を設定できたり、魚の大きさから時間や焼き加減を自動で調節する機能など、性能はますます向上しています。火力が天板上に表示される機能もあり、「かがみ込んで火を見る必要がないから、シニアにも優しいですね」(藤井さん)。

CO2の排出が少ない天然ガスを使った床暖房は、環境にも体にも優しい


ガスの床暖房は畳敷きの和室にも使うことができます
 ガスはキッチンだけではなく、住宅の暖房やお風呂などにも使われています。
 注目はガスで発電し、排熱を給湯や暖房に活用する「エコウィル」と、熱効率の良いマンション向け給湯暖房機「ファクト」。どちらも主暖房は床暖房です。藤井さんは「居間の床が温かいのはシニアはもちろん、温風による乾燥もないので、子どもにもいいでしょう」。部屋が均一に温まることで、体感温度が高く感じられるために設定を低くでき、省エネにもつながるのだそう。
 藤井さんのアドバイスを参考に、モデルルームやショールームを上手に活用して、自分たちのライフスタイルにぴったり合った住宅を選びたいですね。
取材協力/住友不動産札幌支店(札幌市中央区大通西4、011・281・3941)、北ガスショールームSAGATIK(札幌市中央区北1東4 サッポロファクトリー1条館3階、011・207・4040)