:::2008.06.11号より:::

大人が付き添い、子どもから目を離さないのが大前提

水遊びは安全に楽しく

 気温が上がる日も多くなり、そろそろ水遊びが恋しくなる季節です。海や川でのレジャーは楽しい思い出となりますが、行き慣れていない場所では事故に気を付けたいもの。安全に楽しく遊ぶための注意点などをまとめました。

 海・川を問わず、子どもの水遊びで一番大切なのは「大人がそばに付き添い、絶対に目を離さないこと」。子どもから目を離さず、安全に楽しく遊びましょう。
 財団法人河川環境管理財団北海道事務所の岩舘掌一さんは「川遊びは、川の状況を知ることが大切です」とアドバイス。雨のあとで水かさが増したり、流れが早くなっている時は近づかないようにしましょう。上流にダムがある川は、天候に関係なく「放水」で増水することもあるので、事前に放水情報を確認したり、常に放水予告のサイレンに気を付けることも必要です。水に入る時は、濡れた石やコンクリートで滑らないように注意をしましょう。コケが生えている石は特に滑りやすくなっています。一見しっかりしているように見える大きな石や岩も、不安定に転がる危険性があります。バランスを崩して落水することもあるので、しっかり確認をしましょう。
 川面に素足をつけるのはとても気持ち良いものですが、深みにはまってしまったり、川底のごみや石での思わぬケガに注意を。川を流れてくる釣り糸やビニールが足に絡まったり、川底に釣り針や先のとがったごみなどが沈んでいる危険性も考えて。このような事態や環境破壊を起こさないために、ごみは必ず持ち帰るようにしましょう。

潮の流れに注意したい海。
ライフセーバーや、人目の多い場所で遊ぼう

 では、海の場合はどうでしょう。「監視員が常駐している場所を選んでください」と話すのは「札幌ライフセービングクラブ」代表の上野哲矢さん。シーズン中の大きな海水浴場なら、ライフセーバーが監視をしている場合が多いので、万が一の事故の備えができます。大切なのは決められた区域内で遊ぶこと。ライフセーバーは波が高い場所や、風の強さなども把握しているので、彼らに安全な場所を聞くのも事故防止につながります。
 おぼれそうになったり、アクシデントが起きた子どもを発見したときは、ライフセーバーにすみやかに連絡を。「水の中では手を振るのがSOSのサイン。子どもにも『何かあったら手を振るように』と教えてください」(上野さん)。また、岸から沖に向かって流れる強い引き潮「離岸流」には特に注意したいもの。大人でも巻き込まれると自力で戻るのは不可能ともいわれています。離岸流が起きている場所は遊泳禁止になっているので、絶対に近づかないようにしてください。また風向きは午前中は沖から岸に向かう「海風」、逆に午後は岸から沖に向かう「浜風」が多くなることも覚えておきましょう。
 海水浴場ではない場所で遊ぶときは、子どもを単独で水に入れず、必ず大人が付き添って、目を離さないようにするのが大原則。浮き輪で遊んでいると潮に流されてしまう場合もあるので、長いロープを結んでおくのもいいでしょう。また人の目が多い方が事故の発見も早いので、ひっそりとした場所よりも、できるだけにぎわっている場所を選んで。万が一流されてしまったら、118番(海上保安庁の緊急通報用番号)に電話して救助要請を。緊急の場合は、クーラーボックスの中身を出し、しっかりとふたを閉め、海に投げ入れると浮き輪代わりになります。
 北海道警察の調べによると、昨年発生した道内の子どもの水難事故は、半数以上が夏期に集中。就学前や小学生の事故も見受けられ、安全対応が求められています。事故の特徴は「遊泳禁止の場所での発生」、「浮き輪が流される」などが目立つそう。道警では「遊泳は足のつく深さの場所で」「陸から海方向に風が吹いているときは浮き輪の使用は避ける」「常に大人が付き添い、絶対に目を離さないように」と、事故防止を呼び掛けています。

水との触れ合いは、大人になっても記憶に残る楽しい思い出に

 海で遊ぶ楽しさについて、ライフセービングクラブの上野さんは「家族との楽しい思い出は、ずっと残る記憶になります」、また河川環境管理財団の岩舘さんは「川にはさまざまな水中生物や魚が住んでおり、鳥が羽を休めています。普段目にすることのない生き物や、植物、また川のせせらぎの音などに耳を傾け、水や自然との触れ合いを楽しんでほしい」と、水辺での楽しみ方を話してくれました。
 水に触れる楽しさは、子どもの五感にも響くことでしょう。子どもと一緒にマナーや安全を守り、楽しい思い出作りをしてください。

イラスト/林可奈子