:::2006.05.17号より:::

白髪をカバーしながら、カラーリングのおしゃれを楽しみませんか?
自分にぴったりの色を選んで、若々しくキレイに

 「シニア=白髪染め」というのは一昔前のこと。今は、白髪をカバーするだけではなく、多彩な色を楽しむカラーリングが人気です。けれど、「どんな色がいいのか分からない」といった悩みも聞きます。そこで、シニア世代にお勧めの色や効果的なカラーの入れ方、また髪の健康を考慮した手入れ方法などを美容業界のプロに聞きました。(佐藤悦子)

自然な色合いで白髪を隠しつつ、多彩なカラーを楽しむのが主流です

 一般にいわれる”カラーリング“とは、合成染毛剤で染めるヘアカラー、酸性染毛剤で髪の表面に色をのせるヘアマニキュア、 カラースプレーなどの一時着色剤の3種類。さらに、ヘアカラーは、ファッションカラーと白髪染めに分けることができます。
 かつての白髪染めといえば、黒や濃い茶色が主流でした。それらは、白髪が目立たなくなるものの、全体的に重たく不自然に見えるのが気になる人も多かったはず。 美容室「ラ・ヴィ」の菅原直人店長によると、現在は「白髪部分をきっちり黒く染めたい」のではなく、「それとなくぼかしたい」と希望する人が増えているそう。 カラーリングによるおしゃれが定着して、白髪に対する意識も変わってきているようです。
 「自然にそれとなくぼかしたい」というニーズには、美容業界では昔から、ファッションカラーと白髪染めをミックスする方法をとっているそうです。
 ファッションカラーとは、”おしゃれ染め“のことで、カラーリングをする時に白髪を染める薬剤をミックスすることで、 色味を楽しみながら、白髪を染まりやすくしているそうです。

肌が明るく見える暖色系がお勧め。色選びは全体のバランスも大切です


イラスト/早坂まみ
 では、数多くの色の中から、どうやって自分に合うものを選べばいいのでしょうか?  シニアの場合は、「肌の色をきれいに見せる暖色系がお勧め。この春は、優しい感じがするピンク系のブラウンや、 クールな印象のワイン系ブラウンが流行しています。黒は肌がくすんで見えるので、避けたほうがよいでしょう」と菅原店長。
 白髪の量によっても適した色が違うようで、白髪が全体の10〜30%くらいの場合は、ミックスの方法をとらなくても大丈夫。 ファッションカラーをそのまま楽しめますが、黄色系やオリーブ系の色は、白髪部分が浮きやすいので不向きだとか。 髪の半分くらいが白髪の人は、赤みのあるブラウンやワイン系がきれいに染まるそうです。
 自分にぴったりの色を探すには、「頭の形や肌の色といった自分の個性に、好みをプラスして、 全体のバランスを見ながら色を決めると良いでしょう」とは、札幌ベルエポック美容専門学校の教務部国家試験対策担当研究員の阿部千賀子さん。 「なじみの美容室を作って、自分の髪質や頭皮の状態などをよく把握してもらい、気兼ねなく相談できるようにすると良い」とアドバイスします。

白髪混じりの髪には、部分的にハイライトやローライトを入れる技術も

ところで、白髪混じりの髪をカラーリングする際、美容室ならではの技術もあります。 「白髪染めを続けていると毛先にくすみが出てきて、カラーリングの色がきれいに染まりません。 そこで、くすみ部分にハイトーン(明るいトーンの色)のヘアカラーを施してくすみを取り除き、 その後に希望の色で全体を染める方法を勧めています」(菅原店長)。
 部分的にハイライトやローライト(暗いトーンの色)を入れることも、白髪のある人に向く技法。 白髪部分にローライトを入れると、周辺の髪色になじませることができ、反対にハイライトを入れると明るさや立体感が出ます。 根元部分と中間部分に、トーンの違う色を入れてグラデーションを作り、軽さや柔らかさを表現するとより若々しくなります。

髪と頭皮を気遣う手入れで、色持ちも良く健康的な髪に

 シニア世代は、髪の毛が細く毛量が少なくなってくる上に、頭皮のトラブルも多くなりがち。 そんな髪の毛や頭皮をいたわりケアすることは、同時にカラーリングを長持ちさせることもつながります。
 阿部さんによると、「染める時に気を付けたいポイントは、カラーリングとパーマは同時に行わず、1週間は間を置くこと。 染める頻度としては2カ月に1回くらいですが、根元の白くなった部分のみを染めるリタッチという方法を利用している人も多い」そう。 美容室側では、「カラーリングの前に、頭皮を保護するためのオイルを塗るなどして、刺激を与えない工夫をしている」と菅原店長は話します。 薬剤関係も日々進化しており、各美容メーカーから頭皮に優しいタイプが出てきているそうです。
 また、「頭皮が弱かったり、トラブルがある人は、ヘアマニキュアがお勧め」と阿部さん。「頭皮へのダメージがほとんどない上に、 薬剤が髪の内部に入り込まないので髪の毛も痛みません。細い毛にハリを出す効果もあります。ただ、ヘアマニキュアを続けると色が重なり、 全体的な髪の色が重苦しく見えてしまうこともあります。また、2週間ほどで色が落ち始めてしまうのが難点」とか。自分に合ったものを考慮して、 選びたいものですね。
 自宅でのケアとしては、洗い過ぎないことが1番で、「洗髪は1日置きで十分。シャンプー剤は洗浄力が高いため、汚れだけではなく、病原菌から皮膚を守る皮脂膜までも取り除いてしまいます。ごく少量を泡立てて2度洗いをし、すすぎを徹底的にすることが大切。ぬるま湯だけで洗っても汚れは落ちますよ」(阿部さん)。上手に手入れをしながら、健康的にカラーリングを楽しみたいものです。

取材協力/札幌ベルエポック美容専門学校(札幌市中央区北1東1、011・219・6272)。 美容室ラ・ヴィ(札幌市中央区南1西1 札幌シャンテ3階、011・221・5665)
※次回のシニアスタイルは6月14日付「パソコン活用術」を予定しています