:::2007.11.14号より:::
暖かいタイプの素材や、転倒時に頭の衝撃をやわらげる緩衝材入りの物など、帽子の種類はさまざま
帽子は、防寒対策と頭を保護する役割があります
自分に似合う帽子を見つけるのは、なかなか難しいもの。シニア世代にとっての帽子は、おしゃれのアイテムとしてはもちろん、防寒や転倒時に頭を保護する役割もあります。今回はそんな帽子の選び方や、頭を保護する機能的な帽子を紹介します。
高齢者にとって帽子は、防寒の必需品。
暖かい素材やデザインを選びましょう
これからの寒い季節、外出時に帽子は欠かせないというシニアも多いはず。高齢者のファッションを研究している北翔大学生涯学習システム学部健康プランニング学科教授の高岡朋子さんは、「高齢者にとって、帽子は防寒の必需品。首や耳の周辺を暖めると、体全体が暖かくなります。選ぶ時は、やはり暖かい素材やデザインのものが一番」と話します。
防寒や風避けのためとはいえ、見た目のおしゃれも気になりますね。高岡さんによると、コートとの色合わせに気を使うと良いそう。「高齢者は新陳代謝が良くないため、顔のツヤもなくなりがち。ですから、コートが地味な色の場合は帽子に明るめのブルーや紫、ベージュなど少し明るめで鮮やかな色を選ぶと、顔色が良く見える上に、ファッションのワンポイントにもなっておしゃれな感じが出ます」(高岡さん)。
また、帽子は頭を保護する役割もあります。「転倒時の衝撃をやわらげる緩衝材入りの帽子が、福祉や介護ショップに販売されています。今は種類が豊富なので、元気な高齢の人は帽子をかぶって冬も外を歩いてほしいですね」と高岡さんは語ります。
似合う帽子を見つけるには、顔の形に合わせるのもポイント。
デザインはキャスケットが人気

ツイードのクロッシェ。後ろのつばが短く、マフラーなどとぶつからない。UV加工(1万1550円)。三越札幌店

エクセーヌ素材のセーラー。つばが上向きで視界が良い。UV加工付き(1万9950円)。三越札幌店

流行中の変形キャスケット「ベレケット」。ニット素材。UV加工付き(8925円)。三越札幌店
では、自分に似合う帽子はどのように選んだら良いでしょう。三越札幌店帽子売り場の下出祐子さんは、「基本的には、顔の形に合わせて」と話します。丸顔の人は、帽子のクラウン(頭部)が丸いものが良く、少しシャープに見せたい場合は、つばが大きめなタイプが良いそう。面長の人は帽子の上部が高くなければ、どのようなタイプもOK。四角い顔はつばが大きく、クランクが浅めの角張った帽子を。三角形の顔の人は、クラウンが顔の幅よりも大きく深さのある帽子が向いています。
「シニアの場合は、つばが小さめで上向きのものだと視界が良いのでお勧め。冬はマフラーをする場合が多いから、後ろのつばが短いタイプも人気です」(下出さん)。サイズは一般的にSS〜Lサイズが展開されていますが、メーカーや帽子の作りによって違うので、必ずかぶってみることが大切。店によっては、気に入った帽子が大きい場合、内側にテープを貼り調整することも可能です。
色選びのポイントは、「髪の毛の色に合わせると、違和感なくなじみます。茶色に染めているのなら茶系、白髪が混ざっているのならグレー系など。肌の色に近いベージュもいいでしょう」(下出さん)。さらに「明るい色の帽子は若々しく見える上に、ファッションのアクセントにも。特にツイードはさまざまな色が入っているのでコートに合わせやすいですよ。黒やグレー以外の色にも、ぜひチャレンジしてほしいですね」と教えてくれました。
素材はウールのツイードや、ニットが暖かいのでシニアに向いています。注目したいのは、「エクセーヌ」というスエード調の新素材で、軽い上に水に強く、自宅で手洗いができることが特徴。雪の季節には重宝しそうですね。ちなみに、デザインでここ2年ほど人気が続いているのは、「キャスケット」タイプ。中でも、今年はキャスケットとベレー帽の中間のような「ベレケット」が年齢を問わず流行です。
帽子を素敵にかぶるコツは、「鏡を見て帽子をかぶり、帽子のつばの線と顔の眉の線が同じ位置にくるようにすると、バランスが良く、見た目もきれい」と下出さんはアドバイス。同店には、帽子専用の試着ブースが設けられており、「座りながら、落ち着いて試着できる」と好評だそう。

人目を気にせずに試着ができる、帽子の試着ブース
三越札幌店
転倒した際に頭を保護する緩衝材入りの帽子は、
雪が降る季節に活躍

「アボネット クロッシェ」(9450円、取り寄せ商品)。ボアの耳当ては取り外し可能。丸井今井札幌本店

「アボネット セーフティーインナー」(6300円)。この上から、普段使っている帽子をかぶれば、保護帽に早変わり。丸井今井札幌本店
札幌市西区にある「特殊衣料」は、見た目は普通の帽子と変わらない、おしゃれな保護帽「アボネット」を誕生させた企業。「アボネット」は、さまざまな種類があり、いずれも転倒した際に頭を保護する緩衝材を素材に取り入れているのが特長です。同社の藤本欣也さんは、「『アボネット クロッシェ』は、後頭部にいくほど緩衝材を多く使用し、転倒の衝撃から頭を守ります。頭全体を包み込むようなデザインで、風が吹いてもぬげにくいのも特徴です」と話します。さらに、「普段使っている帽子の下に、『アボネット セーフティーインナー』をかぶれば、いつもの帽子が保護帽になります」とも。来年2月には、さらに機能性に優れた「セーフティーインナー」の発売が予定されているそう。
「アボネット セーフティーインナー」の商品を扱っている丸井今井一条館6階の健康・介護サポートショップの小竹京子さんは、「雪が降ると路面が凍って危ないですよね。おしゃれな保護帽はそんな季節に活躍します。冬も親と一緒に散歩したいと娘さんが購入することもあります。自分用としてはもちろん、お年寄りにプレゼントする人も多いですね」と話します。
シニアにとってさまざまな役割を持つ帽子。この冬は、お気に入りを見つけて、冬を安全かつ快適に過ごしませんか?
取材協力/北翔大学(江別市文京台23 011・386・8011)、三越札幌店帽子売り場(札幌市中央区南1西3 三越札幌店1階 011・222・8198)、特殊衣料(札幌市西区発寒14ー14 011・663・0761)、丸井今井札幌本店 健康・介護サポートショップ(札幌市中央区南1西2 一条館6階011・205・1380)
※次回のシニアスタイルは12月12日付「夫婦2人暮らしの料理」を予定しています